日本ＡＬＳ協会から厚生労働大臣への要望書

日本ＡＬＳ協会から厚生労働大臣への要望書

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成1９年12月18日
厚生労働省
　厚生労働大臣　舛添要一　様
　医政局長　外口崇　　様
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本ALS協会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　会長　橋本　操

　　　　　　　家族以外の者による経管栄養摂取の許可要望

　平素より重度障害者への支援に心より感謝申し上げます。

　家族以外の者による経管栄養摂取の許可を要望いたします。

　筋萎縮性側索硬化症（以下、ALS）をはじめ疾病や障害によっては、経口からの栄養摂取が困難になる場合があります。経口栄養摂取が難しい場合でも生活の質(以下、QOL)の維持・向上の手段として経鼻経管栄養や胃瘻等による経管栄養摂取方法があります。しかし、現行制度下では、その経管栄養摂取を行うことは家族以外の者には認められていません。そのため、病院以外の場で経管栄養摂取を必要とする方は、経管栄養摂取を行う家族以外の者が確保できないためにQOL低下、強いては生存権にもかかわる問題が生じてきています。

　平成15年７月以降、医師・看護師の指導下で在宅では家族以外の者による吸引が、盲・聾・養護学校では吸引・経管栄養摂取・導尿補助が認められました。盲・聾・養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理において、経管栄養摂取についても整理され認可された経緯があります。

　病院以外の場で経管栄養を必要とする方の生存権を確保するために、家族以外の者が経管栄養摂取を早急に行うことが出来るよう要望いたします。